
親族が亡くなった時って、スマホはどうすればいいのかしら?
身近な人が亡くなったあと、残されたスマホを見ると「どう扱えばいいんだろう…」と悩むことも少なくありません。
スマホには、写真や連絡先、SNSアカウントなど、大切な思い出や個人情報が詰まっていることがほとんどです。なので、むやみに触るとトラブルや情報流出の原因になってしまうこともあります。
では、どのように対処すればいいのでしょうか?
この記事では、亡くなった人のスマホを安全に整理するための手順と、注意しておきたいポイントをわかりやすく解説します。



亡くなった人のスマホについては、生活の知恵担当のこてつが解説していきます!
亡くなった人のスマホどうしたらいい?
亡くなった人のスマホ、どう扱えばいいか困っていませんか?
ロックがかかって中身が見られなかったり、契約したままの電子マネーやオンラインバンキング、SNSアカウントなどがわからず、どう整理すべきか途方に暮れている方も多いでしょう。
故人の大切な思い出や個人情報を守るため、適切な対処法を知ることが重要です。
まずは相続手続きを進める
亡くなった人のスマホは、相続財産にあたり相続人のみが取り扱えるものとなります。相続放棄を考えている場合は、先走って解約や処分、名義変更などを行なってしまうと、放棄できなくなる可能性があるので、慎重に手続きを進める必要があります。
また、スマホ内のデータや電子マネー、オンラインバンキングなどの情報を引き継ぐ場合は、解約の前にバックアップを取るなどの手続きが必要です。
契約中のスマホ会社に連絡する
相続手続きが完了すれば、今後のスマホ代の支払い継続を停止するために、キャリアに解約の連絡をしましょう。口座引き落としなどの明細から契約中のキャリアを調べ、連絡して解約してもらう必要があります。
亡くなった人のスマホの解約は法定相続人しかできない決まりになっています。解約の手続きは、原則相続人のみができるので、連絡も相続人本人が行うようにしましょう。



キャリアって言うのはdocomo、SoftBank、auよね?たしかうちは家族割で入ってたはず。解約連絡は相続人の私からしなきゃね。



そうですね、手続きを行うことで今後の支払いも停めることができるので早めにやっておきましょう!
亡くなった人のスマホはロック解除してもいいの?
ここでは、亡くなった人のスマホのロック解除について詳しく解説していきます。
パスワードがわからない場合のスマホ内のデータ取得についても後半でお話ししているので、読み進めてみてくださいね。
プライバシー的な観点からロック解除は基本NG
亡くなった人のスマホの取り扱いは、相続人といえども注意が必要です。個人情報保護法は生存する人のみに適用され、亡くなった人には特に適用されません。
しかし、亡くなった人のスマホでもSNSなどのアカウントにアクセスしてしまうと、不正アクセス禁止法に抵触する可能性があります。
ロック解除は慎重に行うようにしてください。
スマホのパスワードがわかれば解除してもいい?
スマホには、金融資産と呼ばれる電子マネーや暗号資産、オンライン口座などが眠っている場合があります。また、サブスク契約なども支払いが滞ってしまうことになるので、パスワードがわかれば、確認することも大切です。
また、運用していたSNSアカウントなどがあれば、追悼アカウントにしたり、アカウントを非公開にするかなども検討しましょう。
アカウントは放置すれば、外部からの不正アクセスが起こる可能性が高くなり、危険です。IDやパスワードがわかれば、放置せずに対処するようにしてください。



デジタル遺品整理のトラブルで最も多いのが、見たくないものも含めて、中身が全て見えてしまうことです。知りたくなかった人間関係や趣味などを知って、ショックを受けてしまうこともよくある事例です。ご自身で見る場合は注意しながら確認しましょう。
どうしても解除したい場合は専門業者に依頼する
亡くなった人のスマホの中の写真や動画、連絡先やSNSのアカウントなど、確認が必要な場合は、業者に依頼することで、解決ができます。スマホ内のデータ抽出と管理、写真や動画などの整理、デジタル資産の移行、SNSアカウントの特定などを行なってくれます。
スマホ内に重要なデータが残っている場合や亡くなった人のプライバシーも守りつつ、しっかりと思い出も残したい場合などに利用できるサービスです。
価格などは、業者やサービス内容によってさまざまですが基本料金の平均としては、数万円〜となっており、データ解析が難しいものなどは数十万円するものあります。



いくら亡くなった人とはいえ、個人情報を覗き見するみたいな感じであまりいい気はしないのよね。私は業者に依頼しようと思う。



その気持ちわかります。業者に依頼すれば欲しいデータや情報のみ取得することができますよ。
デジタル遺品整理業者の選び方



デジタル遺品整理業者に依頼してみたいけど…。何を基準に選べばいいかな?
口コミや実績を確認する
デジタル遺品整理の業者を選ぶ際は、口コミや実績を確認するようにしましょう。
どういったサービスを過去に行ってきて、どんな内容のデータ整理に成功しているのか、逆にデータ消失などのトラブルが起きた時にどのようにして対応してくれるのか、などを確認できると良いでしょう。
それに加え、自分が依頼したいサービス内容で過去実績のある人がいるかを確認するようにしましょう。パスワードの解除、写真や動画などのデータ抽出や整理、SNSアカウント探しなど、依頼したいことがちゃんとできる業者なのかを確認しておくのはとても大切です。
金額が明確であるか
デジタル遺品整理を依頼する場合、金額が明確かはしっかりと確認しておきましょう。データ抽出後に、多額の費用を請求されるなど、悪質業者によるトラブルも発生しています。あまりにも安すぎるプラン内容の場合は、避けるのが無難です。
プラン内容や追加オプションなど、どれくらいの金額になるか明確にしている業者に依頼できると安心です。
デジタルなので、データ抽出や整理に思いのほか手間取ってしまう可能性も少なくありません。どういった状況であれば、追加費用がかかってしまうのかを無料相談時に聞いてみると良いでしょう。その際に、しっかりと回答してくれる業者は安心です。



金額が不透明な業者も多くトラブル事例もあるので、業者選びの際にはプラン内容を確認しましょう!
セキュリティ対策に力を入れている
個人情報の宝庫でもあるデジタル遺品を取り扱う際は、個人情報などが丸見えになります。そういった非常に繊細なものを取り扱うので、セキュリティ対策に力を入れている業者に依頼しましょう。
業者のシステムが不正アクセスから守られているか、従業員一人ひとりのセキュリティ意識は高いかなどを確認し、信頼できる業者を選ぶのがおすすめです。
公式サイトで、どのようなセキュリティ対策が行われているかを、各社確認してみてください。教育・研修、専門家の配置などを行っているかを重点において、見てみましょう。



ここが一番気になるところよね。 大切な家族のプライバシーだから、セキュリティ対策でできるところを選びたい!
依頼した内容が完遂できなかった際の対応
依頼したデータ抽出やSNSアカウント探し、金融商品や口座の確認など、各サービスのセキュリティを突破できずに完遂できなかった場合、費用はどうなるのかなど確認しておく必要があります。
作業費用として基本料金を支払うところもあれば、依頼されたことができなかった場合は無料といった業者もあります。こちらも非常に重要なところになるので、公式サイトや初回無料相談時に聞いてみてください。
まとめ
亡くなった方のスマホには、思い出や個人情報がぎっしり詰まっています。
まずは慌てず、電源を切って保管し、契約状況やロック解除の方法を確認しましょう。必要に応じてキャリアやメーカーに相談し、データのバックアップや削除を行うことが安全です。大切なのは、情報を守ることと、残された人の気持ちに寄り添うこと。
正しい手順で整理すれば、故人の思い出を安心して受け継ぐことができます。