【67歳が不動産一括査定をやってみた】体験談と注意点を解説

一括査定

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みずほ不動産販売の調査によれば、「相続のための現金化」や「介護施設への転居資金の確保」などの理由により、不動産売却を行う高齢者の方は増加傾向にあります(*)。

しかし、不動産に関して十分な知識がある人は少なく、不動産業者を選ぶ最初の一歩でつまずく人も多いです。

(*)「アンケートで見る不動産トレンド」。今のシニア層の不動産ニーズとは?|みずほ不動産販売

この記事がおすすめの人
  • 老後の生活に合わせて広すぎる家の売却を考えている方
  • 子どもが巣立ったことで住まいが広くなり、売却を検討している方
  • 相続対策として、現在の自宅の売却を検討している方

そこで本記事では、近年業者選びの手段として広く利用されている『不動産一括査定サービス』について、高齢者の方の体験談や、利用上の注意点、おすすめの一括査定サービスなどを一挙に紹介します。

また、「高取り」のように警戒が必要な不動産業界特有の慣習についても解説するので、不動産売却を検討中の方は参考にしてください。

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目次

不動産一括査定をやってみた体験談

シニア女性

不動産一括査定サービスとは、売却を検討している物件情報を一度入力するだけで、複数の不動産業者から査定結果を得られるオンラインサービスです。これにより、各業者の査定額や条件を比較しながら、自分に合った業者を見つけやすくなります。

ここでは、その一括査定サービスを利用したSさん(東京都在住・67歳女性)の体験談を紹介します。

①不動産売却のきっかけ

「駅近のマンションに住み替えて、もう少し身軽に暮らしたい」と夫と話し合ったのが始まりでした。年齢的にも、広い一戸建ての掃除や庭の手入れがしんどくなってきましたし、駅から遠い我が家は買い物や通院に少し不便でした。

まずは今の家がどのくらいの値段で売れるのか知りたくて、ネットでたまたま見つけた不動産一括査定サービスを使ってみることにしました。家の情報を入力するだけで、すぐに査定額がわかると思っていたのですが…。

②電話の嵐に困惑

査定を申し込んでから数分後には、知らない番号から着信がありました。初めは「こんなに早く対応してくれるんだ」と感心していましたが、それは甘かったです。

次々にかかってくる電話に圧倒されてしまいました。しかも、どの会社も似たような質問ばかりしてきます。「なぜ売却を考えているのか?」「どのくらいで売りたいと思っているか?」こちらは査定額を知りたいだけなのに、どこも距離を縮めようと積極的に聞き出そうとしてきます。何度も同じ話を繰り返すうちに、疲れ果ててしまいました。

③机上査定どころか訪問査定ばかり

さらに驚いたのは、事前に「机上査定だけでいい」と伝えても、「実際にお伺いさせていただきたい」という要望ばかりだったことです。訪問査定の方が正確な金額が出るとはいえ、すぐに見に来られるのは気が引けました。

机上査定の結果を送ってくれる業者さんもいましたが、ほとんどの会社は「実際に見ないことには…」と口を濁すばかりでした。手軽な一括査定のはずが、どんどん話が大きくなっていく気がしました。

こてつ

机上査定とは?
机上査定とは、現地を訪問せずに不動産の大まかな価格を算出する方法のこと。

不動産の所在地、広さ、築年数などの基本情報をもとに、過去の売買データや市場相場を参考にしておおよその査定額を出すのです。

「一括査定」とは基本的に机上査定を指しているので、覚えておいてね!

④バラバラな査定額にさらに混乱

4社に実際に来てもらうことにしましたが、出てきた査定額はバラバラで、どれを信用すればいいのかまるでわかりませんでした。ある業者さんは「手数料半額キャンペーン」を持ち出してきたり、別の業者さんは「ハウスクリーニングを無料提供するので、買主様への印象が良くなり、売れやすくなりますよ」と言ってきたりしました。

いろいろな条件や特典が提示されるものの、いったいどれが私たちにとって一番いいのか判断がつかなくなりました。

⑤不動産一括査定をやってみた感想

結局、不動産一括査定は便利なようで、簡単に済むものではありませんでした。査定額を知るだけのつもりが、いろいろな業者の営業に巻き込まれ、疲れてしまいました。自分だけでは対応しきれなかったので、不動産に詳しい知人に相談しながら、最終的には1社に絞りました。

後からその知人に教えてもらったことですが、不動産業界には最初に高い査定額を提示して契約を取ろうとする「高取り」といった良くない慣習もあり、最低限の知識がないと業者の言いなりになってしまいかねません。査定を始める前に、もう少し自分で勉強しておくべきだったと反省しています。

不動産一括査定をやってみてわかった注意点

慣習

前章で紹介したように、知識不足で心が挫けるケースは決して少なくありません。そこでここでは、不動産一括査定を行う上で押さえておきたい注意点を4つ紹介します。

悪い業者に騙されず、きちんと適正価格で不動産売却をするために欠かせない情報ですので、ぜひ参考にしてください。

営業電話の頻発

一括査定に申し込むと、複数の不動産業者から営業電話が頻繁にかかってくることがあります。すべての業者ではないですが、契約を取ろうと熱心にアプローチしてくる業者は少なくないでしょう。

必要以上のやり取りを避けたい場合は、最初に「まずは査定額を見比べたいだけです」とはっきり伝えることが重要です。

こてつ

スムーズに電話を断る方法は?
「今すぐ業者を決めるつもりはありません。まずは査定額を送っていただければ、必要な際にこちらからご連絡します。」

と伝えると、電話の回数が減ることがあります。

高い査定額に飛びついてはいけない

一括査定を利用すると、査定額が業者によって大きく異なることがあります。特に高い査定額を提示してくる業者は魅力的に感じますが、注意が必要です。なぜなら、契約を取るために意図的に高い金額を提示するケースもあるからです。

最終的な売却価格は、最初の査定額からいくらでも下がる可能性があるので、絶対に鵜呑みにしないでください。あまりにも高すぎる場合は、冷静にその根拠を尋ねるなど慎重に検討しましょう。

机上査定と訪問査定の違いを理解しておく

一括査定で最初に行われるのは、一般的に「机上査定(オンライン査定)」です。しかし、正確な査定額を得るには、訪問査定が必要な場合もあります。

特に、机上査定の段階で提示された額と訪問査定後の額が大幅に異なるケースもありますので、違いを理解しておくことが大切です。

こてつ

査定額が適正かどうかを知る方法とは?
査定額が相場に合っているかを確認するために、事前に売却相場を自分で調べておきましょう。

相場は、国土交通省の「不動産取引価格情報検索」サイトや、不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」で過去の成約事例を閲覧することで把握できます。

こうした情報を参考にすれば、査定額の妥当性を判断しやすくなります。

営業担当者との相性を重視する

不動産売却は担当者との二人三脚のプロジェクトとも言えます。契約後も担当者が寄り添ってくれるかどうか、担当者と相性が合うかを意識して見極めることが重要です。

不動産一括査定の前に知っておきたい不動産業界の慣習

注意

不動産一括査定サービスを利用すると、複数の業者から連絡が来てさまざまな提案をしてきますが、「どの情報を信じればいいの?」と悩む方も多いでしょう。

一括査定サービスが提携している業者には悪徳業者が少ないものの、安く買い叩かれたり騙されないためには最低限の知識が必要です。そこでここでは、不動産売却を行う上で押さえておきたい業界の慣習をいくつか紹介します。

高取り

「高取り」とは、物件の査定額を実際の相場よりも高く提示して契約を得ようとする手法です。高い査定額は一見魅力的ですが、後になって「なかなか売れないから」という理由で業者側から値下げを提案されることは珍しくありません。

高い査定額だけで判断せず、相場と照らし合わせて慎重に見極めましょう。

専任媒介契約

専任媒介契約は、売主が1社の不動産業者にのみ仲介を依頼する契約です。業者にとっては独占的に活動できるため、通常の一般媒介契約よりも優先的に取り組んでくれます。

ただし、売主側からすれば他の業者に依頼できないため、業者選びは慎重に行う 必要があります。

早期値下げの提案

売り出して間もない時期に業者から値下げの提案がされることもあります。早く売りたいからとすぐに応じると、当初の査定額よりも大幅に低い金額で売られる可能性もあります。

値下げ提案の理由をしっかりと確認し、必要であれば市場価格や他社の意見を参考にすることで、適切な価格で売却できるようにしましょう。

オプションの提案

不動産業者から「ハウスクリーニング」や「リフォーム」などのオプションを提案されることがあります。

物件を魅力的に見せて、少しでも売りやすくするために役立つ場合もありますが、費用がかさむため、どのオプションが本当に必要か見極めることが重要です。

不動産一括査定サービスを選ぶポイント

オンライン相談

不動産一括査定サービスにはさまざまなものがあり、どのサービスを使えばいいのかわからない方も多いでしょう。そこで、不動産一括査定サービスを選ぶ3つのポイントを紹介します。

1. 実績が豊富なサービスか

信頼できるサービスを選ぶためには、まず実績が豊富であるかを確認することが重要です。多くの利用者から支持されているサービスは、より多くの不動産業者との取引実績があり、サービスの質が安定しています。

特に長期間運営されているサービスや、大手企業が運営しているサービスであれば、信頼性が高いと考えられます。運営元が上場企業かどうかも信頼できる基準の1つです。

2. 売りたい不動産の種別やエリアに対応しているか

不動産一括査定サービスを選ぶ際は、自分が売却を検討している物件の種別(「マンション」「戸建て」「投資用物件」など)やエリアに対応しているかを確認することが大切です。

不動産業者は都市部に集まっていることが多いため、特に地方の物件を売却したい場合は、そのエリアに強い不動産業者と提携しているサービスを選ぶと良いでしょう。

また、マンションや一軒家は対応しているサービスが多いものの、土地や投資用物件などの種別の場合、対応できるサービスが限られることもあります。事前に取り扱い物件の種類を確認しましょう。

3. 業者の得意分野とマッチしているか

不動産業者には、それぞれ得意とする分野や物件があります。

例えば、マンションや都市部の一戸建ては大手不動産業者が得意とし、迅速に買い手を見つけてくれることが多いです。特にマンションは業務が定型的になりやすいため、都市部の物件をスムーズに販売してくれる傾向があります。

一方、敷地境界での紛争や心理的瑕疵などがある問題のある物件は、地場の中小不動産業者で粘り強く取り組んでくれる担当者を探すと良いでしょう。

中小の不動産業者は、地域密着型のサービスを提供しており、地域の特性を把握しているため、難しい物件でも誠実に対応してくれるケースが多いです。

不動産一括査定をやってみたい方は『イエウール』がおすすめ

イエウール
引用:イエウール

数ある不動産一括査定サービスの中でも、筆者がおすすめしたいのが上場企業である株式会社speeeが運営するイエウールです。ここではイエウールをおすすめする理由や、他の一括査定サイトとの違い、同サービスの利用方法を紹介します。

イエウールをおすすめする理由

理由1:一度の申し込みで複数社に査定依頼ができるから

イエウールでは、一度の申し込みで全国の2,500社以上の不動産業者から最大6社まで同時に査定依頼が可能です。これにより、複数の査定結果を手軽に比較でき、最適な業者を選びやすくなります。

理由2:都市部と地方どちらの物件も対応しているから

イエウールでは都市部から地方まで幅広く提携しているため、どの地域の物件でも安心して査定依頼ができます。都市部、地方問わずニーズに応じた業者を見つけやすいのが特徴です。

理由3:信頼性が高い運営企業だから

東証スタンダード市場に上場する企業が運営しており、透明性と信頼性が保証されています。信頼できる企業によるサービスのため、安心して利用できます。

理由4:不適切な業者を排除しているから

クレームが多い業者や対応が不十分な業者を排除しているため、しつこい営業電話の心配が少なく、スムーズな査定依頼が可能です。

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イエウールと他の一括査定サイトとの違い

提携不動産業者の質と多様性

イエウールは、全国の2,500社以上の不動産業者と提携しています。この中には、大手企業から地域密着型の中小企業まで幅広く含まれており、利用者のニーズや物件の特性に合わせた最適な業者を選択できます。

幅広い物件種別への対応

イエウールは、分譲マンション、一戸建て、一棟アパート・マンション、区分マンション、一棟ビル、区分所有ビル、店舗・倉庫・工場、土地、農地など、多様な物件種別の査定に対応しています。 

これにより、ユーザーは自身の物件に最適な不動産業者を見つけやすくなっています。

運営会社の信頼性

イエウールは、東証スタンダード市場に上場している企業が運営しています。上場企業として、透明性の高い運営と厳格な情報管理が求められるため、利用者は安心してサービスを利用できます。

イエウールの利用方法

イエウールの利用は非常に簡単です。以下の手順で査定依頼が完了します。

1.トップページから住所と物件種別を入力

引用:イエウール

イエウールのトップページにアクセスし、住所を選択、または郵便番号を入力して物件種別を指定します。これにより次の入力がスムーズに進みます。

2.チャットの指示に従って情報を入力

引用:イエウール

チャット風のフォームが表示されるので、指示に従いながら以下の情報を入力します。

  • 詳細な住所や部屋番号
  • 物件の関係(名義人かどうかなど)
  • 売却理由と希望時期
  • 物件の築年数、間取り、面積

各項目は選択式なので、入力は簡単に完了します。

3.査定依頼に必要な個人情報を入力

引用:イエウール

査定依頼には以下の個人情報が必要です。

  • 氏名
  • 年齢
  • メールアドレス
  • 電話番号

4.不動産業者一覧から最大6社まで選ぶ

引用:イエウール

提携不動産業者の一覧が表示されるので、最大6社まで選択して査定依頼ができます。1社だけの選択も可能です。

5.『無料査定スタート』ボタンを押して完了

最後に「無料査定スタート」ボタンを押せば、査定依頼が完了します。この際、プライバシーポリシーと利用規約に同意することになるので、内容を確認のうえボタンを押しましょう。

査定依頼後は、早ければ当日中に不動産業者から連絡が来るため、必要に応じて訪問査定の日程も決めるとスムーズに進められます。

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まとめ

不動産売却は、人生の中でも大きな決断と言えるイベントです。特に高齢者の方にとって、不動産売却は老後の生活に大きな影響を与えます。将来の安心を確保するためにも、慎重に取り組むことが重要です。

本記事でもお伝えしたように、まずは不動産業界の慣習を理解し、一括査定サイトを利用する際の注意点をしっかりと押さえましょう。その上で、信頼できる一括査定サイトを選ぶことが重要です。

イエウールなら、利用者数・提携会社数・エリアカバー率でNo.1の実績があり、安心して査定依頼ができるサービスです。イエウールを活用して相性の良い担当者と出会い、納得のいく売却を実現してください。

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この記事を書いた人

東北出身のWEBライター歴13年。恩師の他界をきっかけにシニア世代に関心を持ち、2024年「セカンドライフ応援協会」を設立。現在は上場企業でWEB施策を担当しながら、シニア向けメディア「えんがわ」を運営中。

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