
定年退職して数年経つけどまだこの先長いし、まとまったお金が欲しいなぁ…。でも今の家は引っ越したくないんだよね。どうすればいいかな?



年金はあるものの、退職後は安定収入もなくなって貯金も減っていくばかりで経済的な不安が募りますよね。
高齢者に今人気のリースバックですが、まとまった現金が一括で手に入る一方で、業者の選び方や将来的な支払いで気をつけておいた方が良いこともあります。
この記事では、高齢者がリースバックをする背景を始め、リースバックのメリットやデメリット、高齢者ならではのトラブル事例などにも触れ、リースバックについて詳しく解説していきます。
今の家に住み続けながら、まとまった資金を得たいと考えている人は、ぜひ読み進めてみてくださいね。



リースバックについては、生活の知恵担当「こてつ」が解説していきます!数十年住んだ愛着のある今の家に住みつつ、老後や相続の不安をなくすこともできるリースバック。では、早速みていきましょう!
高齢者がリースバックを活用する背景
まず初めに、リースバックの仕組みや高齢者の利用が増えている背景について、みていきましょう。これからの住まいや生活、経済面が不安な方は、こちらから読み進めてみてくださいね。
リースバックとは?老後の住まいを守る仕組み
リースバックを具体的に説明すると、以下のようになります。
家を売却することで、所有権が自分からリースバック会社(またはリースバック会社から紹介されたオーナー)に変わり、それと引き換えに家の売却資金が入ります。その契約と同時にその家で引き続き住み続ける契約を行い、その後は所有者に家賃を支払いながら同じ家に住み続けるといったサービスです。


老後資金の確保や相続対策で、何も考えずに家の売却手続きをしてしまう人も少なくありません。しかし、思ったよりも難しいのが、その後に住むところを探すことでしょう。
定年後で安定した収入がなく、年金と貯金を切り崩しての生活の場合、審査の問題などで新しい住み替え先が見つからないといったことも多いです。また、数十年住んだ家を手放すとなれば、引越しや家の整理も思った以上に大変です。
そういったデメリットを回避しつつ、まとまった資金も手に入れらるのがリースバックの特徴となります。



「リースバック」と横文字で聞くと、なんか怪しいかも…となりがちですが、家の所有者を変更して、新しい所有者に家賃を支払ってそのままその家に住み続けるといったシンプルなサービスです!
年金・貯金だけでは足りない「現実」



定年退職給付金もそこまで多くなかったし、これから不安だよ…。年金と貯金だけでは厳しいよなぁ。
現実問題、年金や貯金だけで暮らすというのは、なかなか厳しいものがあります。
2000万円ほどあったとしても、60代〜20年30年とそれで過ごしていくとなれば、途中で入院などのまとまった支払いがあれば、不安に陥ってしまうでしょう。
そんな時に、安心できるのが家を売るという選択肢なのです。リースバックはただ家を売るだけでなく、新しいマンションの契約や引越し費用もかからないため、まとまって手に入った資金をそのまま残しつつ、安心を手に入れて、過ごしていくことが可能になるのです。
子どもに迷惑をかけたくないという想いから
高齢者がリースバックを選択する理由として、子どもに迷惑をかけずに自分達だけの資金で暮らしたいからといった背景もあります。老後資金として、今後が不安といった心配がある場合でも、子どもに負担をかけるわけにはいかないと、リースバックをするご家庭も多いです。
そのまま家に住み続けることができるので、リースバックは基本的に周囲に売却したことや資金が手に入ったことがわかりにくいシステムになっています。
そういった理由から、リースバックを利用する高齢者が多くなっています。



周囲にバレずにまとまった資金が手に入るのはいいよね。売却だと子どもにもご近所さんにもバレるし、その辺は便利かも!
高齢者にとってのリースバックのメリット
では次に、高齢者にとってのリースバックのメリットについてみていきましょう。高齢者にとって、リースバックのサービスはメリットが満載です。
ぜひ読み進めてみてくださいね!
住み慣れた家で暮らし続けられる安心感
数十年暮らしてきた家を引っ越して新しい環境で暮らすのは、想像以上に負担となります。
- 長年のご近所さんとの付き合いがなくなる
- 新環境での生活がストレスとなる
- 家財や細々したものの片付けが大変
- 引越し作業も自分達だけではできない可能性がある
この中でも一番大きな問題は、新環境での変化によるストレスで、引越しが思ったより大変で家から出るのが億劫になったり、新環境に馴染めず寝付けなくなって、性格が変わってしまうことも多いのです。
そんなストレスや負担を防ぐことができるのもリースバックの魅力でしょう!住みなれた家での暮らしは、安心感に包まれて、不安なく生活することができます。
そんな中で、まとまった資金も手に入れられるのが最大のメリットと考えている人も多いようです。



やっぱりずっと暮らしてきた家だし、大変な思いでローンも支払ったから引っ越すのは嫌だったんだよなぁ。少し家族にも話してみようかな!



数十年住んだ家から引っ越すというのは、体力的にも精神的にも結構来るものです。いざ売却して新天地に行ってみたら、環境が合わずに塞ぎ込んでしまったという人も少なくありません。一緒の家に住み続けられるって良いシステムですよね。
老後資金の確保
90歳、100歳でも元気な生活を送っている人も多い現在では、65歳で定年を迎えても、その後数十年は生活していくことを余儀なくされています。
そうなれば、老後資金は1人2,000万円は必要と言われていますが、基本的にはそれ以上の金額が必要になるでしょう。
親族の冠婚葬祭や入院、介護などでまとまったお金が出ていく可能性もどんどんと高くなっていきます。そうなった時に、預貯金がなければ周りに借りたりなど、借金をするしかなくなります。そういった資金繰りを回避するためにも、リースバックはおすすめなのです。
相続トラブルの予防
現在、相続経験者の5人に1人は相続トラブルを経験していると言われており、その中でも不動産のトラブルについては、とても大きな問題となっています。
最近では親が亡くなったのを境に、相続争いによって今まで仲良くしていた兄弟が疎遠になってしまうケースも少なくありません。
自分が亡くなったことにより、親族が争ったり疎遠になったりするほど悲しいことはないですよね。そうならないためにも、先にリースバックによって相続トラブルを回避し、予防しておくことが大切なのです。



ええっ、不動産の相続トラブルって多いんだ。自分がいなくなってから、子ども達が揉めて疎遠になるのは避けたい。住む場所は一緒で、現金で生前贈与が一番いいかな。相談してみよう。
高齢者がリースバックを利用する際のデメリットと注意点
では、次に高齢者がリースバックを利用する際のデメリットと注意点を解説していきます。リースバックは一見メリットが多いように見えますが、デメリット注意点もあるので、しっかり確認しておいてくださいね。
家賃の支払いが負担になることも
リースバックは所有者が変わることで、次の所有者に家賃を支払いながら住み続けることになります。その家賃が経済的な負担になると言われているのです。
リースバック契約時の家賃設定は非常に重要です。
今後、住み続ける期間はずっと支払い続けることになるので、十数年後までの収支計画をたて、可視化してどれくらいの家賃だったら余裕を持って支払うことができるか考えてから、契約することをおすすめします。



住宅ローンを支払い終えてから数年経っているなら、支払いがなくなっていたところからまた固定の支払いが始まることになるので、負担に感じる人もいるでしょう。こちらは注意が必要です。
再購入の意思がある場合は事前確認を
リースバックでは、売却した家を再購入することができる「買い戻し」と呼ばれるシステムがあります。
介護や住宅ローンの返済などで一時的に資金が必要だから売却をして、その後資金的に余裕ができれば再度同じ家を買い戻すという仕組みです。
こちらのサービスは、リースバック会社によってもさまざまで、もともと契約の際に話していない場合は、再購入不可となるので、再購入の意思がある方は契約の際に事前確認を取るようにしてください。
高齢者のリースバックでよくあるトラブルと対策
ここからは、高齢者のリースバックでよくあるトラブル事例とその対策方法について紹介していきます。
リースバックといっても、契約が不安…という方はぜひ読み進めて、安心してリースバックができるように、参考にしてみてくださいね。
「家賃トラブル」契約内容をよく確認せず思ったより高かった
リースバックは、売却とは異なり、売却費用の見積もりとリース後の家賃の見積もりと2つの価格を設定しながら契約をしていきます。リースバックの仕組みをうまく理解できていなかったり、売却と勘違いしていた場合は、トラブルになりがちです。
基本的には、売却価格とともに家賃も一緒に価格が提示されますが、担当者が忘れていたりサラッと説明しただけで契約までいってしまう可能性もあるでしょう。家賃設定の際は、複数の会社から相見積もりを取って、一番低いところの家賃を提示するように心がけてください。
だいたいのリースバック会社は、高い家賃で提案されるので、交渉する場合は他の会社の家賃設定を見せて、下げることも有効です。
家賃トラブルの対策ポイント!
契約前に細かく説明を受ける
同席者を立てる
リースバックは家賃設定があることを必ず覚えておくことが大切です。売却価格の説明時に家賃についてはいくらくらいになりそうか、確認をとりましょう。そして、相見積もりをするので検討します。と一度家に持って帰ってから、家族と話し合い、契約を進めてください。
また、初回相談の時や契約前の説明時は、1人ではなく誰かと行くことを心がけましょう。もし、家族の都合が合わず、同席が難しい場合は担当者に了承を得てスマホなどで録音をすることをおすすめします。



前段でも少し触れましたが、家賃の支払いは住み続けるであろう時期までの収支スケジュールを出し、支払いは可能かを必ず確認しておきましょう。
判断能力の問題で家族と揉めることに
高齢者の家のリースバックでよくあるのが、判断能力の低下によるトラブルです。本人がリースバックしようと言って、手続きまで済ませたのにも関わらず、「売ったなんて聞いてない」「そんなことは言っていない」となってしまうことです。
また、以下のような例もあります。



最近判断能力の低下している父親が、リースバックを勝手に契約してきたんだけど、相場よりもかなり低い価格で提示されて…何もわからずそのまま契約しちゃったんだよね。困ったなぁ。
今、消費者センターに相談中です。
判断能力低下での契約の対策ポイント!
所有者一人に判断をさせない
家族にプラスして、専門家も交えて契約を進める
日頃から、物件の所有者と連絡を取って、一人で契約などをさせないように阻止する必要があります。また、契約が進んでしまった場合は、家族だけでの対応は難しいところもあると思うので、弁護士や消費者センターなどの専門家に相談することも検討しましょう。
これらのトラブルを防ぐには、会社の口コミや公式サイトでの評判を事前に確認をしておきましょう。リースバックはとても良いサービスですが、高齢者のトラブル事例も少なくはないので、家族や周りの人と協力して、ゆっくりと確実に進めていくことが大切です。
- 今契約しないと!
- このタイミングじゃないと契約できません。
と急かしてくるリースバック会社は要注意です。その流れのまま勢いで契約して後悔しているといった事例もよく見るので、上記のような文言を多用する会社は避けた方が無難でしょう。
「一回持って帰って検討します。」を口癖にして、家賃設定や売却価格も納得いくように進めていくことが大切です。



不動産は金額が大きいので、勢いで契約すると後悔する可能性が高いです。家族と話し合って、しっかり決めていきましょう!
高齢者リースバックの体験談
ここからは、高齢者リースバックの実際の体験談についてみていきましょう。
当人はもちろん、家族と話し合って契約したパターンなど、さまざまなユーザーからの体験談があるので、参考にしてみてくださいね。
85歳母の住まいを守りながら現金化できた



59歳/女性
リースバック価格:約1,000万円
家賃価格:約75,000円
私は来年で還暦を迎える年齢です。そして母は85歳で、一人実家で暮らしていました。まだまだ元気ですが、そろそろ認知症や病気などのことも考えて、医療・介護の資金確保や相続対策について話し合っていたんです。
売却して、私のところに引っ越してくる話もあったんですが、やっぱり今の愛着のある家は離れたくない、と頑なに引越しを拒んでいて。
そんな時に、ちょうど相談に行った不動産屋さんに「リースバック」があるのを教えてもらって、仕組みも母に合ってるし、見積もり的にも良さそうだったのでお願いしました。
今は、家賃を支払いつつそのまま元気に暮らしています!リースバックなんて言葉聞いたこともなかったし、なんか怪しいサービスかと思っていましたが、考え方が母と合ってたので問題なく利用できました!愛着ある家に住み続けられるのは、私も安心だし、母も嬉しそうです。
老人ホーム入居前にリースバックを利用



76歳/男性
リースバック価格:約1,600万円
家賃価格:約90,000円
家族と話し合って夫婦でのホーム入居を決めて、老人ホームへの入居前にリースバックを決意しました。リースバックにて入金されたお金は、老人ホームへの初期費用と家賃に充てます。
もともと売却予定でしたが、片付けや家財などの整理もすぐにはできず、リースバックをすることにしました。
リースバック後は、姪夫婦が住むことになりました。固定資産税などの維持費がかからず、毎月の家賃だけで同じ場所に住めるのはありがたいですね。
外出可能な自由度の高い老人ホームへの入居が決まったので、たまに帰ってきて、家財などの整理を少しずつ進めていこうと思います。
相続で揉めた家が「みんな納得の選択」に変わった



67歳/女性
リースバック価格:約860万円
家賃価格:約60,000円
家族で相続の話になり、実家をどうするかですごく揉めました…。元々家族関係は良好だったんですが、相続の話を機に疎遠になりかけたんです。やっぱりお金がかかわると、難しいですね。
父が健在なので、亡くなった後に誰が実家を引き継ぐかという話になり、売却して現金で欲しい、私が住みたいと兄弟3人の意見が分かれたんです。
そんな時、何か手はないかと色々調べていた時に、行政書士の知り合いにリースバックを教えてもらったんです。父が生きているうちに現金化して、生前贈与という形で現金を3人で分け、納得のいく方法を取れたと思います。
父が亡くなった後、姉が住むことにも全員合意し、疎遠にならずに済みました。リースバックのサービスはいいですね。実家の売却となると寂しさも大変さもありますが、所有者が変わってもそのまま住み続けられるのはありがたい点だと思いました。
こんな高齢者におすすめ!暮らしに合わせた活用例
では、次にここではさまざまな事情でリースバックを考えている人に向けて、暮らしに合わせたリースバックの活用例をみていきましょう。
自分の暮らしに合った活用例はあるか、ぜひ探してみてくださいね。
退職後の生活資金を確保したい持ち家の方
リースバックの活用例1つ目としては、
定年退職後の生活資金を確保したい持ち家の方です。
定年退職をして、退職金ももらったけど思ったよりもなくて、今後の生活が不安という方も多いでしょう。大手企業であれば、2,000万円以上も望めますが、ここ15年近くが減額の傾向です。また、定年退職給付制度を取らない会社も増えてきています。
老後、夫婦合わせれば年金とプラスして、6,000万円ほどが必要になると言われています。今までの貯蓄でそれだけの余裕があれば良いですが、なかなか苦しい状況の方もいるでしょう。そんな方におすすめしたいのがリースバックです。
老後のためにまとまった資金は必要だけど、今の家からは特に引っ越すことを考えていない、このような考えを持っている方は、ぜひ資金集めにリースバックも検討してみると良いでしょう。
子どもが実家を継がない予定の親世代
相続対策で、子どもが実家を継がない意思があるご家庭にも、リースバックはおすすめです。
複数人子どもがいて、全員が実家を継ぐ気がなければ、リースバックをして現金化して生前贈与などの分配をしておくと、後々のトラブルを避けることができます。
相続で一番揉めると言われているのは、不動産です。現物分割の難しさや評価方法の違い、共有名義での管理の難しさなどがあり、不動産相続をしたご家庭のうち、約4割〜5割程度の相続トラブルが起きると言われています。
そういった相続トラブルを先に回避しつつ、今の家にも住み続けることができるので、リースバックを活用している人が増えてきています。売却となれば、新しく住む先を探したり、数十年住んだ家の片付けをして引っ越し作業も大変です。そういった手間も省いて住み続けつつ、相続対策もできるの、で今の暮らしを守りながら、将来への備えもできるのがリースバックの魅力です。



うちも今のところ子どもたちが実家を継ぐ予定はないから、先に相続対策しておいた方が安心だよな〜!みんなに連絡してみよう。
安心して任せられるリースバック業者の選び方
最後に、安心して任せられるリースバック業者の選び方について、3つのポイントに分けて解説していきます。リースバックしたいけど、相談するのが不安…そんな方は必見です。
高齢者対応のサポート体制があるか
リースバック会社によっては、家族への代理説明や訪問相談などを行なってくれるところもあります。
家族への契約前説明を一緒に行なってくれるので、安心して契約を進められます。なかなかリースバックの仕組みを説明するのが難しい場合や反対家族がいる場合などにも、強い味方になってくれます。
また、高齢者家族の方が足が悪かったり、店舗への来店が難しい場合は、訪問相談を行なっている会社もあります。こちらも無理のないようにサポートしてくれるので、相談や手続きもスムーズに進められるでしょう。
地域密着型 vs 全国対応型はどちらがいいの?
いざリースバックをしようと考えても、地域密着型の小さめのリースバック会社か、全国対応型の大手と呼ばれるリースバック会社どちらがいいんだろうと考えますよね。
地域密着型は、親身になって話を聞いてくれて、その地域に根付いている不動産屋なので契約後も気軽に相談しやすいといったメリットがあります。一方でデメリットとしては、中小のリースバック会社であれば、リースバック契約中に倒産してしまう可能性も拭えません。買い戻しなどを検討している場合は、注意が必要です。ここが大きなデメリットでしょう。
それに対し、全国対応型の大手リースバック会社は、査定〜契約までが徹底的に管理されているので、契約までスムーズに進むことが多いです。また、大手ならではのメリットで、契約後に付帯サービスがついてくることもあります。上場企業でもあるセゾングループが運営しているセゾンのリースバックでは、
「セゾンのリースバックClubOff」と呼ばれる契約者限定の優待サービスがあり、ホテルや温泉、グルメ、レジャーなどが最大80%OFFになる特典があります。


そういった付帯サービスは、大手ならではのサービスでしょう。
デメリットとしては、地域密着型の小さな会社は親身になって細かい要望も通してくれる可能性がありますが、大手となると、全国で対応を均一化しているので、対応してもらえない可能性があります。担当者との親密さも地方のリースバック会社と比べると、少し簡素に感じてしまう方もいるでしょう。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、まずは自分にとって「何を優先したいか」を整理してみるのが大切です。家族の暮らしや今後のプランに合わせて、納得のいく選択をしていきましょう。
詐欺・悪徳業者に注意!見分ける3つのポイント
- 不自然なほど高額な査定額を提示する
- 契約内容をしっかり説明しない、または急かす
- 会社の情報が不透明、実績や口コミが見当たらない
これらが1つでも当てはまる場合は、注意が必要です。用心しすぎるのも良くないですが、リースバックはトラブルが起きることもあるので、気をつけておきましょう。
不自然なほど高額な査定額を提示する
見積もりを取った時点で、他社と比べて極端に高い金額を提示してくる業者には注意が必要です。「高く買い取ってくれるならラッキー!」と思ってしまいがちですが、実際にはその価格で契約が成立せず、あとから金額を下げてくるケースもあります。
査定は相場と照らし合わせて、複数社から取るのが鉄則です。
契約内容をしっかり説明しない、または急かす
リースバックは不動産売買と賃貸契約が絡む複雑な仕組みとなっています。契約内容を丁寧に説明せず、「今契約しないと損です!」「すぐ手付金を払ってください!」と急がせてくる業者は、要注意です。
信頼できる会社は、契約前にしっかりと時間をとって説明し、質問にも丁寧に対応してくれるので、そこで見分けるようにしましょう!
会社の情報が不透明、実績や口コミが見当たらない
公式サイトに会社概要がない、運営者名が不明、口コミも一切見当たらない…そんな業者とは契約しないようにしてください。
信頼できるリースバック会社は、宅建業の免許番号を公式サイトに明記していたり、実績や契約者の声を公開していたりします。まずは相談前に「会社の顔がちゃんと見えるかどうか」会社のホームページなどを確認しておくと、スムーズに相談に入れるでしょう。



業者選びは本当に大切です。相見積もりを複数社とってから決めると安心です。独断で決断せず、家族や周りの人にも相談して、どの業者に依頼するか決めてくださいね。
まとめ
高齢者にとってのリースバックは、「家を売っても住み続けられる」新しい選択肢のひとつです。まとまった資金を確保しながら、長年暮らしてきた住まいでこれまで通りの生活が送れるため、無理なく老後資金や介護費用、相続対策などに備えられます。
近年では、住み慣れた場所から離れたくないという思いから、リースバックを選ぶご家族も増えてきました。大手の安心感、地域密着型の親身な対応、それぞれの強みを見比べながら、自分たちにとって一番しっくりくる方法を選ぶことが大切です。
老後の暮らしを安心して送るために、リースバックは「手放す」のではなく、大切に住んできた家を「活かす」方法です。まずは信頼できる会社に相談しながら、未来の暮らし方を前向きに考えてみましょう。
※この記事の体験談は、複数の事例を元に再構成したストーリーです