退職金も入金されたし、そろそろ離婚を切り出そうかしら…
子どもも巣だったし、定年後は離婚してセカンドライフを自由に楽しみたい!
このように考える人は意外にも多く、今これを読んでいる方も何かしらの理由で、定年離婚を考えている方だと思います。しかし、定年離婚は、若い頃との離婚とは違い、簡単にはいかないものなのです。
- 定年後、離婚を考えている人
- 定年離婚のメリットデメリットを知りたい人
- セカンドライフに向けて自由が欲しい人
ここでは、定年離婚を考えている人に向けて、定年離婚のメリットデメリットや気になる財産分与などについて、詳しく解説していきます。
これから定年離婚を企てようと考えている方や定年離婚について話し合っているご家庭の方は、参考にしてみてください。
定年離婚のメリットデメリット
まずは、定年離婚のメリットデメリットについて見ていきましょう。
定年離婚をするとどのようなプラス面、マイナス面があるのでしょうか?
メリット
定年離婚によるメリットは、主に以下の3つのメリットがあります。
⭕️ セカンドライフを楽しむことができる
⭕️ 一日中顔を合わすストレスから解放される
⭕️ 自由な時間が増える
一つずつ詳しく見ていきましょう。
セカンドライフを楽しむことができる
1つ目のメリットとして、セカンドライフを楽しめるといったことが挙げられます。定年後、ようやく仕事から解放されて
第二の人生の幕開けだ!
と考える人も多いでしょう。これまで我慢してきた趣味に打ち込んだり、行ったことのない興味のある場所に行ってみたりなど、自由にできるのが定年後なのです。
その時に、パートナーがいると少し窮屈に感じてしまう人も少なくありません。
数十年仕事に打ち込んで我慢してきた分、家でパートナーを支えてきた分、セカンドライフを思う存分楽しむためにも、定年離婚してよかったという人も多いのです。
一日中顔を合わすストレスから解放される
定年後、毎日行っていた仕事がなくなれば、家にいることで夫婦の時間ができます。
良い関係を続けて来れたのであれば、家での二人の生活も楽しいですが、パートナーとの関係がそこまで良くない場合は、毎日顔を合わせるのは疲れてしまうでしょう。
定年後、毎日一日中顔を合わすのが嫌で、離婚する夫婦も少なくありません。特に、子どもたちが巣立った後などであれば、余計に二人っきりの生活というのがしんどく感じることもあるのです。
「家にいられちゃ困る!」
「掃除の邪魔よ!」
などと、小言を言われてしまう回数も増えるでしょう。セカンドライフを楽しむためにも、定年離婚はおすすめです。
自由な時間が増える
定年離婚のメリットとして、自由な時間が増えるといったことも挙げられます。パートナーがいれば、必然とパートナーに割く時間もあるでしょう。
定年後は、思いっきり羽を伸ばすぞ!と意気込んでいたのにもかかわらず、パートナーに時間を奪われてしまうことで窮屈な生活を強いられてしまうこともあります。
そういった縛りを無くし、自由な時間を自分だけに当てるためにも定年離婚する人が多いのです。
デメリット
では、次に定年離婚するデメリットについて見ていきましょう。定年離婚のデメリットは、以下の3つが挙げられます。
❌ 離婚確定までが精神的にしんどい
❌ 経済的に苦しくなるケースも多い
❌ 寂しさを感じる
一つずつ詳しく解説していきます。
離婚確定までが精神的にしんどい
定年離婚をするとなれば、そう簡単に離婚できないことも多いです。長年築いてきた財産の配分や定年時にもらった退職金などについても、どのように財産分与するのかを話し合って決めなければなりません。
そうなれば、離婚確定まで時間がかかり、精神的にしんどい思いをしてしまい、定年離婚をデメリットと感じるでしょう。
セカンドライフを楽しんで、自由な時間を手に入れるために離婚を切り出したのに、楽しむ前に精神的に参ってしまっては元も子もないのです。本当に離婚すべきなのか、しっかりとパートナーと話し合って、決めていきましょう。
経済的に苦しくなるケースも多い
定年離婚は、仕事もなくなるので経済的に苦しくなってしまうケースも多く、その面では大きなデメリットでしょう。
特に専業主婦で長年家を守ってきた方や退職金や年金などもあまりなく、夫婦で家計を支え合っていたご家庭などは、厳しい生活を強いられることもあります。
定年離婚は、一見メリットの方が多く見えますが、こういった経済面での大きなデメリットも隠れています。しっかりとパートナーと話し合い、今後の自分の生活も計画を立てて定年離婚を決めていきましょう。
寂しさを感じる
定年離婚のデメリットとして、寂しさを感じるといったことも挙げられます。
今までパートナーや子どもと暮らしてきた家で、ポツンと一人になってしまうのは、思いの外寂しさや孤独を感じ、家に引きこもりがちになったり、軽い抑うつ状態になってしまう人も多いです。
定年離婚の話が挙がったら、今後どのようにして家庭以外のコミュニティを作っていくかなどを考え、できるだけ孤独を感じない生活を送るようにしましょう。
気になる定年離婚の財産分与はどうなる…?
定年離婚を進めていく中でも、最も気になるのが財産分与ではないでしょうか?ここでは、定年離婚時の財産分与について、詳しく解説していきます。
これから、定年離婚を考えている人や定年離婚を切り出されていて、財産分与について詳しく知っておきたいといった方は、ぜひ参考にしてみてください。
退職金
子どもたちも大きくなったし、定年退職を機に離婚を決意する人も少なくありません。そんな時に機になるのが、まずは退職金でしょう。
退職金は、財産分与の対象です。女性から定年離婚を切り出す場合、退職金の入金された直後に言い渡すことも少なくありません。
同居期間を通じて、どちらかのパートナーが働いて、もう一方が働かずに家にいた場合でも、財産は原則2分の1ずつといった決まりがあります。
どちらか一方が退職金をもらった場合でも、2人ともが退職金をもらった場合でも、退職金は全て財産分与の対象となり、2分の1ずつ分けることが必要となるのです。
年金分割
年金分割とは、夫婦が婚姻中に納めた厚生年金の保険料納付額を分割し、夫婦間の公平を保つ制度のことを指します。
年金分割は厚生年金に限り、財産分与の対象となり、国民年金などは対象外となるので、注意が必要です。定年離婚時に損をしないためにも、年金分割の話し合いも行い、きっちりと分割してもらうようにしましょう。
養育費
子どもが学生である場合は、養育費の支払いも義務となります。成人していても、まだ大学生などであれば、財産分与の対象となるので、注意が必要です。
子どもが社会人である場合であれば、養育費は必要ありません。定年後、子どもが20歳になったのを目処に、離婚をする家庭も多いです。
財産分与や親権など、複雑なことも多いので、離婚を企てる時は、計画的に行いましょう。
定年離婚は離婚後の生活をしっかり計画してから!
定年離婚は、若い頃の離婚と違い、将来の安定した収入に目処が立たないことから、慎重に考える必要があります。
将来的な収支についても、数年後までをしっかりと見据え、綿密に計画を立ててから離婚を確定するようにしましょう。財産分与と年金だけでは暮らせない…といったこともあるかと思うので、そんな時は、離婚のプロに相談してみてください。
日本法規情報の離婚サポートでは、離婚について無料で相談でき、相談内容によって、弁護士などの専門家を紹介してくれます。
どんな理由で離婚を考えて、今何に悩んでいるのかを明確にし、相談してみてください。財産分与などでも損のないようにしてくれるでしょう。
定年離婚のまとめ
定年離婚は、メリットだけでなく、デメリットもあります。今まで暮らしていた家族もいなくなり、仕事もなくなるとなれば、一人でどう暮らしていけば良いかわからない…。と塞ぎ込んでしまうケースも少なくありません。
楽しいセカンドライフを迎えるためにも、計画的に離婚を進めていきましょう。たくさん我慢してきた生活から解放されて、第二の自由な人生を手に入れてくださいね!