通夜なしの家族葬の流れを紹介|4つの注意点も解説

通夜なしの家族葬(いわゆる一日葬)は、近年増えている葬儀形式の一つです。短い時間でおこなえることや、費用を抑えられることから、忙しい現代社会のニーズに合った葬儀スタイルとして注目されています。

そこで本記事では、通夜なしの家族葬の流れやメリット・デメリット、注意点などを解説します。

この記事がおすすめの人
  • 通夜なしの家族葬をおこなうか迷っている人
  • 通夜なしの家族葬と普通の家族葬の違いを知りたい人
  • 通夜なしの家族葬の注意点を知りたい人
  • できるだけ葬儀費用を抑えたい
  • 請求額の内訳を細かく説明してくれる葬儀社がいい
  • 返金保証があれば嬉しい
目次

通夜なしの家族葬の流れ

まずは簡単に、通夜なしの家族葬の流れを紹介します。

⑴お迎え

病院や自宅から葬儀スタッフが故人をお迎えに行きます。

⑵搬送・安置

所定の安置場所へ故人を運び、安置します。

⑶納棺

故人の身なりを整え、棺に納めます。納棺は葬儀の前日までにおこなわれるのが一般的です。

⑷告別式

故人の棺を葬儀場に運び、僧侶の読経や焼香など、葬儀をおこないます。

⑸出棺

霊柩車に棺を乗せ、喪主が位牌を持ち、遺族が見送ります。最後に喪主が挨拶し、火葬場へ移動します。

⑹火葬式

火葬場で僧侶の読経の中、焼香をおこない、棺が火葬炉へと運ばれます。火葬が終わるまでは、待合室で待機します。

⑺お骨上げ(収骨)

火葬後に遺骨を骨壷に収め、「お骨上げ」をおこないます。場合によっては「初七日法要」や「精進落とし」もおこないますが、家族葬では省略されるケースもあります。

通夜なしの家族葬のメリットとデメリット

通夜なしの家族葬の利用を検討している方のために、家族葬のメリットとデメリットを紹介します。

通夜なしの家族葬のメリット

  • 家族の体力・精神面の負担軽減

通夜なしの家族葬は、通常2日かかるところを1日でおこないます。そのため、ご遺族の精神的および体力的負担を軽減できます。特に、参列者の中に高齢者がいる場合は、体力の負担を考慮し、通夜なしで家族葬をおこなうことが多いです。

  • 遠方の参列者が日帰りできる

親族が遠方から参列する場合、通常の2日間の葬儀では宿泊が必要ですが、家族葬であれば日帰りで参列できます。

  • 家族や参列者の都合がつきやすい

葬儀では複数人の予定を合わせる必要がありますが、1日で終わる家族葬であれば都合がつきやすいです。

  • 葬儀費用の軽減

2日かかる通常の葬儀を1日に短縮することで、一部の費用を抑えやすくなります。

通夜なしの家族葬のデメリット

通夜なしの家族葬は、メリットだけをみて判断すると深く後悔する可能性があるので、デメリットもしっかり押さえておきましょう。

  • お別れの時間が足りない可能性がある

通夜なしの家族葬では、通常2日かけておこなわれるお見送りが1日に短縮されるため、「故人とのお別れの時間が短すぎる」と感じる可能性があります。心の準備が整わないまま送り出さなくてはいけないことも考えられるので、注意が必要です。

  • お見送りができない人が発生する

通夜が省略されるため、当日にどうしても外せない予定がある方は参列できず、お見送りができない可能性があります。

  • 菩提寺(ぼだいじ)の許可が得られない場合がある

葬儀は伝統的な儀式として通夜、告別式、火葬式の流れが重視されます。そのため、菩提寺から通夜なしで家族葬をおこなうことに対して、許可が得られない場合があります。事前に菩提寺に確認しておきましょう。

菩提寺とは、先祖代々のお墓があるお寺のこと

  • 親族から反対を受ける場合がある

葬儀は2日かけておこなうものと考える親族もいるため、通夜なしでおこなうことに対し、反対意見が出ることもあります。家族や親族間での同意を得ておくことが大切です。

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通夜なしの家族葬の注意点 

通夜なしの家族葬をおこなう際には、主に以下の4つの点に注意する必要があります。

費用が半分になるわけではない

通夜なしの家族葬の費用相場は30~50万円程度です。通常2日でおこなう家族葬を1日でおこなうことで費用を抑えられると思われがちですが、実際には2日かけておこなう家族葬と大差はありません。

例えば、通常の家族葬プランが40万円からで、家族葬の一日葬プランが35万円からというケースもあります。

事前にご家族・ご親族の理解を得る

家族葬が一般的になりつつあるとはいえ、葬儀は大規模におこなうものという考え方を持つ人も一定数おり、そういった人から通夜なしの家族葬を反対される可能性もあります。

通夜なしの家族葬をおこなうこと、またそれが故人または遺族の意向であることを事前に伝え、理解を得ておきましょう。

菩提寺の許可を得る

菩提寺がある場合、通夜なしで葬儀をおこないたい旨を事前に伝え、許可を得ておきましょう。そうしないと、先祖代々の墓に納骨できないなどのトラブルにつながる可能性があります。

個別弔問も検討しておく

通夜なしの家族葬では、一般的な葬儀よりお別れの時間が短いです。そのため、個別に弔問を受け付けることで、参列できなかった親族や関係者にも理解を得やすくなります。

通夜なしの家族葬に関してよくある質問

最後に、通夜なしの家族葬に関してよくある質問に回答します。

通夜なしの家族葬ではどのような服を着ればいいですか?

通夜なしの家族葬は、従来の形式にとらわれずにおこなわれるため、服装に関しても形式的な制約がやや緩い傾向にあります。とはいえ、あくまで葬儀ですので、礼服で参列するのが望ましいでしょう。

平服での参列が可能な場合でも、男性は黒や濃紺などのダークスーツに白いワイシャツ、女性は黒やダークグレーなどのワンピースやスーツを選ぶと良いです。シンプルかつ落ち着いた服装で参列し、礼節を守りましょう。

香典はもらってもいいの?

通夜なしの家族葬でも、香典を通常通り受け取って問題ありません。ただし、辞退する遺族も多いのが現状です。

また、香典や供花を辞退する場合であっても、参列者の方々に足を運んでいただいた感謝の意として、会葬御礼品を準備しておくことが大切です。感謝の気持ちを示すことで、参列者に誠意を伝えられます。

キリスト教では通夜なしは普通なの?

キリスト教だと、通夜なしの葬儀は珍しくありません。ただし、カトリックやプロテスタント以外の宗派では通夜がおこなわれる場合もあります。宗派ごとの習慣に留意し、適切に準備しましょう。

家族葬と直葬は何が違うの? 

家族葬は、家族や親しい友人など、限られた人々だけで葬儀をおこなう形式です。通常、告別式などの儀式が含まれます。一方で、直葬は火葬式のみをおこない、葬儀自体は省略する形式です。告別式やお通夜などの儀式をおこなわず、火葬場へ直行する点が特徴です。

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  • 請求額の内訳を細かく説明してくれる葬儀社がいい
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まとめ

通夜なしの家族葬は、非常にシンプルな流れになっているため、短時間で葬儀を終えたい方や、費用を抑えたい方に適しています。ただし、お別れの時間が短くなること、菩提寺や親族から反対を受ける可能性があることを、十分に理解しておく必要があります。家族葬と直葬の違いもきちんと認識した上で、最適な形式を選択しましょう。

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この記事を書いた人

旅とグルメを愛するアラサー女子。2021年から相続関連のWEBメディアを運営し、シニア層の深刻な悩みを目の当たりに。より多くの課題解決をしたいと思い、セカンドライフ支援協会を発足。シニア向けのWEBメディア「えんがわ」を運営中。

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