貯金を崩しながらの住宅ローン支払いが続いている…
このような悩みを抱えている人が昨今は増えてきています。そういった状況が続くと、住宅ローンの破綻にもつながっていくのです。
- これからの生活のために収入源を見つけておきたい人
- 定年後、収入源がなくなって不安な人
- 収入源を増やす方法を知りたい人
この記事では、住宅ローン破綻が増加している背景や、今からやっておきたいローン破綻を防ぐについて解説していきます。現在、住宅ローンの返済で生活に追われていて、数年後もしかしたら破綻してしまうかも…と思っている方は、ぜひ読み進めてみてください。
住宅ローンの破綻者はどれくらいいるの?
住宅ローンの破綻は、世界中で経済状況の変化や市場の不安定さが影響しており、多くの家庭がこの問題に直面しています。日本国内でも、ローン破綻者は増加傾向にあり、その実態と背景には複数の要因が絡み合っています。
ここでは、現在の住宅ローン破綻者の状況と、将来的なリスクを抱えるローン破綻予備軍に焦点を当てて詳しく解説します。
現在では100人に3人がローン破綻に陥っている
日本において、住宅ローンで家を購入する家庭は多いですが、経済状況の悪化や収入の不安定化により、約100人に3人の割合でローン破綻に陥っているとされています。
これは、失業や減収、家族構成の変化など、様々な外的要因が影響している結果です。特に、経済的に不安定な時期には、ローンの返済が困難になり、やがては返済不能に至るケースが増加しています。
ローン破綻は徐々に進行することが多く、最初は返済の遅延や一部支払いのみが見られますが、時間が経つにつれて完全に支払いが滞るようになります。この状態が続くと、金融機関からの督促や最終的には担保権の行使、住宅の差し押さえが行われ、住む場所を失う恐れがあります。
このような事態を未然に防ぐためにも、経済的な変動に対応できる資金計画や緊急時の資金確保が重要です。
ローン破綻予備軍も増えてきている
ローン破綻予備軍、つまり今後ローン破綻のリスクが高いとされる人々の数も増えています。
これは、購入時に無理な金額のローンを組むケースが増えていることや、将来の収入見込みが甘く見積もられていることに起因しています。さらに、金利の変動や経済状況の不安定さが追い打ちをかけ、返済計画が狂う原因となっていくのです。
予備軍が増加している背景には、住宅購入時の審査基準の緩和や、低金利を背景にした過剰な借入れがあります。加えて、若年層や初めての住宅購入者がローンのリスクを十分に理解せずに契約に進むことも問題となっています。
住宅ローンの破綻が増加している背景
近年、住宅ローンの破綻が増加している背景には、複数の経済的、社会的要因が関係しています。特に注目されるのは、世帯収入の減少や金利の変動、そして経済全体の不安定さです。
ここでは、これらの要因がどのようにして住宅ローンの破綻を引き起こしているのかを詳しく掘り下げていきます。
世帯収入の減少
住宅ローン破綻の増加に大きく寄与している要因の一つが、多くの家庭で見られる世帯収入の減少です。
経済の停滞、最近であればコロナなどのパンデミックの影響により、失業や給与削減が発生し、これが家庭の収入減少に直結するのです。そういった要因により、世帯収入が減少すると、家計に割り当てられる資金がどんどんと減っていき、最終的にローンの返済が困難になっていきます。
また、環境的な要因以外にも雇用形態の変化や非正規雇用の増加も影響しています。フルタイム正規雇用からパートタイムや契約雇用への移行が増え、これらの雇用形態では収入が不安定で低い傾向にあります。また、昇給の停滞やボーナスの減少も、ローン返済能力を直接的に低下させてしまうのです。
さらに、高齢化社会の進行による退職後の収入減も無視できません。退職後に頼るべき年金が予想よりも少なかったり、予期せず早期退職を迫られたりするケースが増えており、これらがローン返済計画に狂いを生じさせています。
このように、家計収入の減少は住宅ローン破綻へと直結し、多くの家庭で住宅を失うリスクを高めています。これらの問題に対処するためには、家庭内での収入源の多様化や緊急時の資金確保計画の立案、さらには適切な金融リテラシーの向上が求められます。
金融機関や政府によるサポートプログラムの利用や、収入の不安定な時期に備えたローン再構築の選択肢を検討することも、破綻を防ぐ上で重要です。
金利の上昇
住宅ローンの破綻において、金利の上昇は重要な要因の一つです。多くの借り手が当初は低い金利の変動型ローンを選択しますが、経済状況の変化により金利が上昇すると、予定外の追加負担が発生します。
特に、金利が低い期間に大量のローンを組んだ家庭は、金利が上昇した際に、月々の返済額が急激に増加し、家計に重大な影響を及ぼすことがあります。
金利が上昇すると、それに伴ってローンの総返済額も増加します。この影響は特に長期にわたる住宅ローンにおいて顕著で、少しの金利変動でも返済額に大きな違いが生じることがあります。たとえば、金利が1%上昇するだけで、数十万円から数百万円の追加負担が発生するケースも少なくありません。
このため、経済的に余裕がない家庭では、金利上昇が直接的な破綻の引き金となることがあります。
離婚
離婚は家庭内の経済状況に大きな変動をもたらし、住宅ローンの破綻につながるケースが増えています。夫婦が共同でローンを組んでいた場合、離婚によってその返済責任がどのように分配されるかが問題となります。
多くの場合、一方の収入だけではローンの返済が困難になるため、住宅を手放すか、ローンを再構築する必要が生じます。離婚による収入の減少は、特に共働き家庭において大きな影響を与えます。また、養育費や慰謝料の支払いも新たな負担となり、これが住宅ローンの返済能力を直接的に削ぐことになります。
さらに、離婚による精神的ストレスも家庭の財務管理を難しくし、計画的な返済が行えなくなることもあります。このため、離婚が住宅ローンの破綻を引き起こす一因となることが多く見られます。
返済計画にムリがあった
多くの住宅ローン破綻の背景には、初期の返済計画に無理があったことがあります。
特に、その時点での収入のみに基づいて返済計画を立て、将来の収入減少や経済的な変動を考慮していないケースです。返済負担率、つまり収入に占める返済額の割合を適切に評価せずに高額なローンを組むことは、後に大きな経済的負担となり得ます。
たとえば、収入が安定していると見込んで高額な住宅を購入するが、予期せずに職を失ったり、収入が減少したりすると、月々のローン返済が家計に重大な負担となります。
また、子どもの教育費や医療費など予期しない出費が発生した場合も、返済計画に狂いが生じる原因となります。このように、初めの返済計画が現実の経済状況に合っていない場合、ローン破綻に至るリスクが高まります。
返済がキツくなったときにローン破綻しないための方法
住宅ローンの返済が困難になった際に、破綻を避けるための対策を講じることは非常に重要です。経済的な余裕がなくなった場合でも、いくつかの戦略を用いることで、状況を改善し、住宅ローンの返済を継続する方法が存在します。
ここでは、返済が困難になったときに考慮すべき具体的な対策と、ローン破綻を防ぐためのアプローチについて詳しく解説します。
家計の収支を見直す
住宅ローンの返済が困難になった場合、まずは家計の収支を徹底的に見直すことが重要です。不要な出費を削減し、必要最低限の生活費に絞り込むことで、返済に回せる金額を増やすことが可能になります。
具体的には、日々の消費を見直しが必要です。
- 外食の頻度を減らす
- 高額な娯楽費をカットする
- 水道光熱費の節約方法を探る
など、さまざまな方法が考えられます。
また、月々の定期的な支出を精査し、定期購読サービスや不要な会員制サービスを解約することも有効です。さらに、収入を増やすために副業を始める、資格を生かしたフリーランスの仕事を探すなどの方法も検討する価値があります。
これらの努力により、家計のバランスを健全なものに保ちつつ、ローン返済の負担を軽減することができるでしょう。
住宅ローンの借り換えを検討する
住宅ローンの返済が厳しくなった際には、住宅ローンの借り換えを検討することが一つの解決策です。借り換えにより、より低い金利のローンに変更することが可能となり、月々の返済額を減らすことができます。
特に、元々の契約が高金利の時期に結ばれていた場合、市場の金利が現在よりも低い状況であれば、顕著な効果が見込めるでしょう。借り換えを検討する際は、複数の金融機関の条件を比較し、手数料や返済期間、返済額などを詳細に調べることが重要です。
また、借り換えには一定の手数料や諸費用が発生するため、これらのコストも返済プランに含めて総合的に判断する必要があります。借り換えによって得られる月々の返済額の減少が、これら初期コストを上回る場合にのみ、借り換えは有効な選択肢となります。
このプロセスを通じて、ローンの持続可能性を高め、長期的な財務安定を目指すことが可能です。
リースバックする
リースバックオプションは、住宅ローン返済が困難になった際の有効な解決策の一つです。
この方法では、自宅を不動産会社に売却し、その後も同じ家に賃借人として住み続けることができます。リースバックの最大のメリットは、即日でまとまった資金を得ることができ、その資金を使ってローンの残債を清算したり、他の財務的な負担を軽減したりすることです。
リースバックは、特に緊急に資金が必要な場合や、家を失いたくないが資金繰りが難しい場合に適しています。さらに、リースバック契約を結ぶことで、家を市場に出して売るよりも迅速に資金を確保できることが多く、長期間の不安定な住宅市場の影響を受けにくいという利点もあります。
ただし、リースバック契約では、将来的に家を再購入することが難しい場合があることや、賃借料が市場価格と比べて高くなる可能性があるため、契約前に条件をしっかりと理解し、計画的に進めることが必要です。
売却する
住宅ローンの返済が困難な場合、不動産を完全に売却してしまうという選択肢も考えられます。この方法は、ローンの完済と同時に新たな生活基盤を築くための資金を確保するための確実な手段です。
住宅の売却は、ローンの残高を上回る価格で売れる場合、返済のプレッシャーから解放されるだけでなく、余剰資金を新しい住まいの購入や賃貸の初期費用に充てることが可能です。
不動産を売却する際には、市場の状況を理解し、適切なタイミングで行うことが重要です。不動産市場が低迷している時に売却すると、思うような価格がつかないこともありますので、専門の不動産業者と相談しながら、最も有利な条件で売却できる時期を見極める必要があります。
また、売却によって得られる金額がローン残高を下回る場合には、その差額をどのようにして賄うかも計画に入れておく必要があります。このように、不動産の売却は即座に資金を確保する有効な手段ではありますが、将来的な住まいや財政状況に大きな影響を与えるため、慎重に決定することが求められます。
うちも当てはまってるカモ…!住宅ローン破綻予備軍になる人とは
住宅ローンを組む際、多くの家庭がその支払い能力を過信してしまいがちです。しかし、予期せず収入が減少したり、生活費が増加したりすると、家計は急速に圧迫され、ローン破綻の危機に瀕することがあります。
ここでは、ローン破綻予備軍になりがちな家庭の特徴と、その警告信号について詳しく解説します。
返済を入れると家計がギリギリ/または赤字
住宅ローン破綻予備軍の最も一般的な特徴は、ローンの返済を行うと家計がギリギリになるか、場合によっては赤字になる状況です。この状態では、予期しない出費や緊急事態が発生した場合、家計に重大な打撃を与え、ローン返済ができなくなるリスクが高まります。
例えば、子どもの学費が必要になったり、家族の誰かが病気になったりした場合、返済計画が立て直しできず、破綻に至る可能性があります。
また、ギリギリの家計では、毎月の返済が精神的なプレッシャーとなり、家庭内のストレスを増大させることもあります。
これにより、他の金融責任の管理が疎かになり、クレジットカードの過剰使用や他のローンの追加といった、さらなる財務問題を引き起こす原因となることも少なくありません。
住宅ローンの返済が家計に与える影響を正確に把握し、収入の増加や支出の削減を図ることが、ローン破綻を防ぐためには不可欠です。返済前に家計簿をつける、節約方法を学ぶ、副業を始めるなど、具体的な対策を講じることが推奨されます。
また、ローン契約前には金融アドバイザーに相談し、返済計画が現在および将来の財政状況に適合しているかどうかをしっかりと評価してもらうことが重要です。
ここ数ヶ月貯金が増えていない
住宅ローンの返済に困難を感じ始めている家庭の中には、「ここ数ヶ月で貯金がまったく増えていない」という状況が見られることがあります。貯金が増えない主な理由として、収入に対する支出の割合が高すぎる、つまり支出の見直しや節約が十分に行われていないことが考えられます。
また、突発的な出費や予期しない経済的な変動に対応するための余裕がない状態です。
このような状況は、もし追加の支出が必要となった場合、即座に財政的な圧力を感じることになり、それがストレスの原因となり得ます。
そのため、定期的に貯金額を確認し、家計簿を利用して支出を管理することが重要です。
仕事を辞める可検討している
仕事を辞めることを検討している場合、それは住宅ローンの破綻予備軍の典型的なサインとなることがあります。この決断が生じる背景には、職場のストレスやキャリアの停滞、健康問題など、さまざまな要因が考えられます。
しかし、住宅ローンがある状況での仕事の変更や失業は、ローン返済能力に直接影響を及ぼし、経済的な危機を招く可能性が高いです。
仕事を辞める前に、財務状況をしっかりと評価し、職を失った後の計画を立てることが必要です。例えば、新しい職を見つける前に、緊急用の貯金をいくら用意しておくべきか、または家計をどの程度削減できるかなど、具体的な計画を策定することが求められます。
また、キャリアカウンセラーや金融アドバイザーと相談することで、転職活動や財政状況の改善策について有益なアドバイスを得ることができるでしょう。
まとめ
住宅ローン破綻予備軍になりがちな家庭の特徴として、家計の負担が重く、貯金が増えない状態や職を辞めることを検討しているケースが挙げられます。
これらのサインを見逃さず、家計の見直しや適切な職業選択を行い、経済的な破綻を防ぐ対策を講じることが重要です。