エンバーミングの費用はいくら?相場や利用上の注意点を解説

ご遺体を生前の姿に近づけるエンバーミング処理は、きちんと予備知識を身につけておかないと、思わぬ高額な出費となる可能性があります。

そこでこの記事では、そもそもエンバーミングの費用相場はいくらなのか、どういうときに必要となるのか、利用上の注意点とあわせて解説します。

  • できるだけ葬儀費用を抑えたい
  • 請求額の内訳を細かく説明してくれる葬儀社がいい
  • 返金保証があれば嬉しい
目次

エンバーミングの費用相場

ここではエンバーミングの費用相場と、費用が高い理由を紹介します。

エンバーミングの費用相場は20万円前後 

エンバーミングには特殊な技術を要するため、一般的に葬儀費用には含まれていません。オプションとして葬儀社側から提案されることが多く、別途20万円前後の費用がかかります。

なお、湯灌(ゆかん)と納棺を行う納棺師のサービスは、一般的に8万円から10万円ほどです。完全なエンバーミングを求めず、遺体の適切な扱いのみを希望する場合は、納棺師の利用をオススメします。

また、エンゼルメイクといった看護師や葬儀社のスタッフによる基本的な身支度は、通常、入院費や葬儀費用に含まれることが多く、別途料金が発生することは少ないです。

なぜエンバーミングの費用は高額なのか

エンバーミングの費用が高い主な理由は以下の2つです。

  • 施設数が限られている

日本遺体衛生保全協会の調査によると、2022年の時点で日本に存在するエンバーミング施設の数は、30都道府県にわずか計83施設しかありません。また、コロナウイルス感染症の影響により、エンバーミングへの需要は増加していますが、利用可能な施設の数は需要に追い付いていないのが実情です。

そのため、施術までの待ち時間の延長や、安置料金の増加、遠隔地からの搬送費増加など、費用の高騰を引き起こしています。

  • 追加料金が多い

エンバーミングの基本料金には、安置料や搬送費なども含まれるため、総額はこれらを加えた金額になります。さらに、遺体に大きな損傷がある場合は、その修復に応じた追加費用が発生します。結果として、当初の予想を大きく超える料金が請求されることが少なくありません。

参考:葬祭関係者への普及経緯(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)

エンバーミングの費用を抑えるコツ

ここではエンバーミングの費用を抑える4つのコツを紹介します。

搬送費の含有を確認

エンバーミングを依頼する業者を選定する際は、提示された料金に搬送費が含まれているかを確認しましょう。搬送費が含まれた料金設定にしている業者の場合、別途搬送費を支払うよりもコストを抑えやすい傾向があります。

提供されるサービスの範囲をしっかり確認し、必要に応じて業者に直接問い合わせましょう。

衣類は可能な限り自前で

オプションで選べるアイテムの中で、自分たちで用意できるのが衣類です。故人のお気に入りの衣服であれば、仏衣ではなくても問題ありません。これにより、故人の生前の姿に近い形で送り出すことができ、衣装代も節約できます。

自社施設を持つ葬儀社を選択

一部の葬儀社では自社の施設を持っており、これを利用することで市場価格よりも低価格でサービスを受けることが可能です。

事前見積もりの取得

エンバーミングの全体費用を事前に把握することは非常に重要です。不要なオプションが追加されていないか、代替品が利用できるかなど、業者と相談しながら見積もりを作成してもらいましょう。

エンバーミングが必要なケース

故人が亡くなった直後は、冷静な思考能力に欠けていることがあります。そのような状態では、本来エンバーミング処理が必要ないにもかかわらず、判断ミスをして契約をしてしまう可能性もゼロではありません。

そこでここでは、デンバーミングが必要となる4つのケースを紹介します。

火葬まで期間が空く

故人が亡くなった後、火葬までの期間が長引く場合、葬儀社の提供する安置施設を利用すると費用が大幅に増えることが予想されます。

例えば、1日あたりの安置料が1万円の場合、2週間の利用で14万円に達し、これはエンバーミングのコストと匹敵する可能性があります。その点、同じ出費でもエンバーミングを施せば自宅での遺体安置が可能となり、ドライアイスの必要性もなくなります。

感染症の心配がある

もし故人が感染症を抱えて亡くなったとされる場合、遺体に近づくのは非常に困難です。その点、エンバーミングによる徹底した殺菌処理を施せば、生存者への感染リスクはなくなり、故人を安全に送り出せます。

遺体が激しく損傷している

納棺師による通常の処置で対応可能な程度の損傷であれば問題ありませんが、遺体が大きく損傷しており、遺族ができるだけ元の状態に近づけたいと願う場合は、エンバーミングをオススメします。エンバーミングならではの特殊な技術により、遺体を生前に近い状態に復元可能です。

空輸が必要

遺体を飛行機などで空輸する必要がある場合、エンバーミングが推奨されます。なぜなら、飛行中にドライアイスを使用できなかったり、空輸に伴う振動で遺体から体液が漏れ出る可能性があったりするからです。そのため、空輸を要する場合はエンバーミング処理をオススメします。

エンバーミングの費用は高額なので注意

エンバーミング自体の費用相場は20万円前後とされていますが、これには棺や遺体の搬送費用などが含まれておらず、これらは別途必要になります。

さらに葬儀を実施する場合、式場の使用料や食事代、返礼品、宗教施設への寄付など、さまざまな費用が発生します。これらをすべて合計すると、最終的にはかなり高額になる可能性が高いです。

そのため、エンバーミングを検討する場合は、すぐに決断せずに、まずは予算をしっかりと確認しましょう。元々予定していた葬儀の内容を実施した上で、さらにエンバーミングをおこなっても予算内に収まるかを検討することが重要です。

もし予算が足りない場合は、葬儀社に相談して全体のコストを見直すことが必要かもしれません。

エンバーミングの費用以外の注意点

エンバーミングを検討する際は、費用以外にも注意したいことがあります。

小切開をおこなう必要性

エンバーミングの過程では、1~2cmの小切開をおこなう必要があります。この行為に対して否定的な見解を持つ方もいるため、家族間で十分な話し合いをおこない、合意の上で進めることが大切です。

専門施設への搬送

エンバーミングは専門施設でのみおこなうことができます。そのため、自宅の近くにそのような施設が存在するかを最初に確認しましょう。施設が遠方にある場合は、故人を施設まで搬送する必要があり、その際の移動負担が発生する可能性があるからです。

エンバーミングをおこなう3つのメリット

高額な費用のほか、さまざまな懸念点があるエンバーミングですが、それでも需要があるのはきちんとメリットがあるからです。ここではエンバーミングをおこなう3つのメリットを紹介します。

自然な姿でお別れができる

エンバーミング処理を施された遺体は、血色が良くなり、まるで眠っているような穏やかな表情を取り戻します。ご遺族や親しい人々が、より自然な状態で最後のお別れをおこなえます。

故人に触れられる

エンバーミングによる徹底した消毒処理が施されることで、ご遺体から感染症が伝播するリスクをなくせます。これにより、遺族は安心して故人に触れることができ、最後の時間を穏やかな気持ちで過ごせます。

ドライアイスが不要

エンバーミングをおこなった後は、遺体を冷却する必要がなくなります。これにより、日に数千円から1万円ほどかかるドライアイスのコストを節約可能です。また、ドライアイスを長時間使用することによる皮膚の黒ずみなどの問題も回避しやすくなります。

エンバーミングの費用相場についてのまとめ

エンバーミングは特殊技術を要するため、その費用相場は20万円前後と高額になる傾向があります。他にも、切開の必要性があったり、施設数が限られていたり、追加料金が発生する可能性があったりなど、利用上での注意点も多く存在します。

そのため、エンバーミングを検討する際はこれらを十分に考慮し、家族で話し合って決定することが重要です。

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この記事を書いた人

子煩悩な男性ライター。2022年に親友との突然の別れを経験し、人生の終わりを強く意識。本人はもとより、家族や友人のためにも終活は大切であると感じ、はなと共にWEBメディア「えんがわ」を設立。

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